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- 足底腱膜炎
足底腱膜炎は、足のアーチ構造を支えるために足裏に張っている膜状の腱に炎症が起こり、小さな断裂をくり返している状態です。
主にかかとや足底が地面に着地するとき、足底腱膜が伸ばされて痛みます。
足底腱膜炎の症状
- 朝起きて最初の1歩が痛い
- 急に歩きだすと足の裏が痛い
- しばらく座っていた立ったときに体重をかけると足の裏が痛い
- 歩いたり走ったりするときに足の裏が痛い
- 足の裏の内側の縁に沿って痛みを感じる
足底腱膜炎の原因
ランニングやジャンプによって、圧迫と牽引がくり返されることで、足底の腱膜に大きな負荷がかかります。そのため、サッカー・バレーボール・バスケットボール・陸上競技・ランニングなど、踏み込む動作が多いスポーツをしている方に発症しやすい傾向があります。
また、座りがちな生活習慣がある方、足のアーチの高さが正常でない方、アキレス腱が硬い方も起こりやすい症状です。硬い地面や床の上で長時間立つような仕事をされている方も、腱膜への負荷が大きいため発症しやすくなります。
肥満、関節リウマチなどが原因となることもあります。
足底腱膜炎の検査方法
問診・視診・触診
まずは問診にて、患者さまご自身のお考えやお悩み、生活習慣や既往歴についてお伺いします。また、視診・触診にて状態をしっかり確認します。その後、必要であれば各種検査を行います。
レントゲン検査
必要な場合にはレントゲン検査を行います。たとえば、かかとの骨の底部前縁から踵骨棘が突出しているかどうかを確認します。
ただし、足底腱膜炎であっても踵骨棘がないケースもあり、踵骨棘があっても痛みがないケースもあります。このような場合、足底腱膜炎の診断とならないこともあります。
足底腱膜炎の治療
軽症の場合
装具の使用、お薬の服用、ご来院いただいてのリハビリテーションによって治療をします。
また、音波の圧力波をかかとにあてて血行を促進することで治癒を促す体外パルス活性化療法を用いることもあります。
装具
- インソール:かかとの位置を高くし、衝撃を和らげるもの
- 副木:就寝中にふくらはぎの筋肉と腱膜を伸ばすもの
- ギプス
- テーピング
- 包帯
など
お薬
- 消炎鎮痛剤入りの湿布、軟膏、クリーム
- コルチコステロイド注射
など
リハビリテーション
- 足の指を反らすストレッチ
- ゴルフボールなどによる足裏マッサージ
- 足の指でタオルをつまみ寄せる訓練
など
重症の場合
足底腱膜を切除する手術、骨棘を切除する手術などを行います。