- HOME>
- 炎症を伴う病気
痛風
痛風は、血液中の尿酸値が高い高尿酸血症によって痛みを伴う状態です。足の親指のつけ根を中心に、足関節、足の甲、アキレス腱のつけ根、膝関節などに激痛発作が起こります。とくに暴飲暴食した翌朝などに多く発症します。
血液中の尿酸値が上昇して飽和溶解度を超えると、関節内に尿酸塩結晶ができます。この結晶が痛風発作の原因です。
生活習慣の改善や内服薬による血中尿酸値コントロールが欠かせません。
関節リウマチ
関節内にある滑膜という組織が異常に増殖することで、関節内に慢性的な炎症を生じる疾患です。進行すると、関節が破壊されてしまいます。それによって指が短くなり、足指や関節が強く変形するケースもあります。
初期では、両手足の指の関節が対称的に腫れます。膝関節や股関節などに病変が進むと、水が溜まって動きにくくなり、日常的に激しい痛みが起こるようになります。
貧血・微熱・全身の倦怠感など、関節だけではなく全身症状を合併することも少なくありません。
重症化すると、首から背骨がずれて脊髄が圧迫され、手足の麻痺や呼吸がしづらい状態に陥ります。そのため、早期発見と早期治療が重要です。
シャルコー関節
別名、神経病性関節症とも呼ばれます。捻挫や打ち身がないにも関わらず、足や膝の関節が腫れ、半年〜1年をかけてゆっくり進行し、関節の骨や軟骨が崩れていきます。
腫れた足や膝を放置しても自然に戻ることはありません。それにもかかわらず、あまり痛みがないため、病院に行かず放置する人が少なくありません。
糖尿病や神経麻痺を伴う病気を発症している方が罹りやすいため、シャルコー関節が発覚した際には、糖尿病などの検査をすることも重要です。
色素性絨毛結節性滑膜炎
関節の内側にある滑膜にこぶができ、出血をくり返します。良性腫瘍です。足関節、膝関節、股関節などに起こります。詳しい原因はわかっていません。
結節型と呼ばれるタイプでは、関節の引っかかり感を感じます。びまん型と呼ばれるタイプでは、関節内に血液が溜まることで痛むケースが多いです。
悪性腫瘍ではないため命の心配はありませんが、放置していると変形性関節症に移行するリスクがあります。関節軟骨が痛み、変形しやすくなるのです。関節のみならず骨の破壊にまで進行してしまうと、人工関節置換術が必要になります。そのため、早期に滑膜切除術などを受けることが推奨されます。